スカラベ

クルーガー国立公園のスカラベ(タマオシコガネを含む糞虫の総称)は種数,個体数ともに極めて豊富で,ゾウやサイの糞に群がるスカラベはまさに圧巻です。このツアーでスカラベのその途方もない多様さを直に見て,感じていただきたいと思います。とはいえ,ツアーの主眼は別にあります。それは,スカラベの中でもとくに興味を引く,俗にフンコロガシとよばれているタマオシコガネの生態をじっくりと観察するということです。

スカラベ

まず,タマオシコガネが糞塊から糞球を作って地表を転がし,地中に埋めるまでを観察します。そして,地中に埋めた糞球がその後どうなるかについても,糞球を埋めた場所を後日掘り返すことによって確かめます。
 
タマオシコガネの中にはソフトボールほどの大きさの糞球を転がす種もおり,その転がす姿には驚嘆すべきものがあります。タマオシコガネは種によって好む動物の糞が異なり,また雄と雌の出合い方や,糞球が何に使われるかにも違いがあります。
そのようなことも実物を見て,確かめながら解説します。
なお,国立公園内ではサファリ車から降りて出歩くことは原則禁止されており,スカラベに限らず車外でのこうした観察は通常許されません。このツアーは,万全な安全対策を講じた上で特別な許可を得て実施されるという点で特殊であり,しかもスカラベに特化したツアーとしておそらく世界でも初めてではないか,と想像します。私のこれまでのアフリカでのタマオシコガネの野外調査の経験と,もてる技術と知識を総動員し,参加なされる方々にとって実り多きツアーになるよう尽力する所存です。このまたとないツアーで,スカラベの世界にどっぷりと浸かって下さい。

 

奈良女子大学理学部生物科学領域 准教授

同時解説者:奈良女子大学・佐藤宏明 准教授
1982年北海道大学理学部生物科学科動物学専攻卒業,学術博士,専門は生態学,昆虫分類学
1983
年からこれまで10回アフリカに赴き,通算すると33箇月ほど現地に滞在し,おもにタマオシコガネの研究に従事する.2018年にNHK BS番組「ワイルドライフ:南アフリカ 大サバンナ 草原の"裏方野生の楽園を守る」の取材に協力するためクルーガー国立公園に隣接する私設動物保護区に滞在,番組にも出演.国内では,イラクサの進化生態および潜葉性小蛾類の生態と分類を研究している.

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